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ほぼテクニックを使わない、巧妙なカードアクロス
カードマジックには「プロブレム」などと称される事柄があります。
ある一定の現象を、どのように達成するのか、その方法や演出などはマジシャンごとに違います。
「オイルアンドウォーター」のようなプロブレムは、その代表でしょう。 テクニックだけで見事に解決してしまう人もいれば(チャドロングのDVD参照) ギミックとの併用できれいに達成する人もいます(「Sorted Affair」参照)。
マジシャンごとのセンスやスタンスが見え、非常に楽しくもあり、勉強になります。
レギュラーで何とかやりきることを考え、ハードなスライトを連続させるのも 巧妙なギミックを使用し、ビジュアルな現象にするのも、どちらも「アリ」です。
バランスというか、センスが見え隠れするところでもありますね。
今回のプロブレムは「カードアクロス」です。 マイケル・クロースのように、スライトで達成し、枚数に注目するタイプがよくあるもの だと思いますが、ダン・ハーランはさらにハードルを上げてくれています。
自由に頭の中だけで選んだカードを、観客が持っているパケットからパケットに 移動させる、というものです。
近いものとして、ダローの「Double Crossed」がありますが、大きく異なる点が1つ。 「観客がカードを10枚に数えて、そこからマジシャンはカードに触れない」 という点です。
そしてもう1つの違いとしては(あくまで対マジシャンになるのかもしれませんが) 全ての演技が終わった後に、カードには何も怪しいところがないという点です。 これは相手がカードを取るかもしれない状況下では良いものです。 (つまりは、ダローはサロンからステージ向きの方法です。)
さすがダンハーランと言える、ハンドリングで、このプロブレムを達成しています。
流れはこのような感じです・・
観客にデックを持ってもらい、20枚を取ってもらい。そこから10枚を分けますが 再度観客に枚数を確認してもらったら、しっかりと持っていてもらいます。
残りのカードの中から、全く自由に心の中だけでカードを決めます。 そして、おまじないをかけて数えると、1枚消えて9枚になっています。
表を確認すると、覚えたカードが無くなっています。
持たせているパケットを確認すると、11枚になっていて、覚えてもらった カードがパケットに入っています。
最後にすべてのカードを確認してもらうことができ、さらにカードマジックを 進めることができます。
もちろん、ギミックカードですが、最後のクリーンナップまで考えられているために 証拠は全く残りません。観客からしたら演者が魔法で移動させたようにしか見えないでしょう。
また、ギミックカードの出来も非常にいいものですので、他のマジックに転用することも 可能だと思います。カードは赤裏のバイスクルライダーバックですので、レギュラーのデックは 別途お買い求めになるか、お持ちのものをお使いください。
そして、巧妙なハンドリングのおかげで、ほとんどテクニックを使うこともありません。 (若干ありますが、十分に考えられています) もちろん、テクニックも併用することで、より説得力のある状態にできますし そのアイデアも記載されています。
商品はギミックカードと英文解説書、日本語解説書です。 日本語解説書は12ページにわたって、詳細に解説してあります。 英文解説書には、セリフ付きでの解説がありますので、そこも完訳してあります。
注:通常価格に戻させていただきましたので、以前の価格とは異なります。 ご注意ください。
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