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鋭く磨かれたテクニックと巧妙なトリック
それらがギュッと詰まったDVD
トリックそのものは、比較的易しめになっていて
そんな所もまた、実戦的です
最近のDVDは、どれも1ネタトリックばかりで、すぐに見終わってしまう・・
なんて感じていた方はいませんか?
沢山の作品が載っていたり、たくさんの技法が解説されていて
自分の好みで、そういった物の中からチョイスをしつつ覚えていくという
ことをしなくなってきた気がします。
これだけ簡単にDVDなどを製作することができるようになったからこそ
そのクオリティは重要になってきます。
今回、カール・へインはDVD3枚を同時リリース。
3枚とも、方向性の異なる内容で、そしてどれもが実用的です。
時間をおいて、何度もDVD見返すような、ちょっと骨太で使えるマジックを
沢山解説してくれています。
タイトルは「極悪」ですが、マジシャンにとってはなかなか楽しいものです。
カール・へイン
ヘイナス・コレクション
Vol.1
第1巻は、テクニック編です。
彼の代名詞ともいえる、へインシュタイン・シャッフルも解説されています。
このシャッフルに関しては、すでに日本語字幕版が出ているので、そちらでも
理解はできるでしょう。
ただ、こちらのDVDでも、かなり細かく、映像と文字で解説してくれています。
英文ですが、簡単なものですので、理解もすぐにできます。
1. Heinous Shuffle
へインシュタイン・シャッフルのバリエーションで、どちらかと言えば
ストローリングなどで、デックを見下ろしている状況だと効果的です。
2. Heinstein Shuffle
彼の代名詞、へインシュタインシャッフルです。
本当に混ぜたとしか思えない動きです。
3. Truffle Shuffle 2.0
デレック・デルガウディオのシャッフルのバリエーション。
へインシュタインシャッフルなどは、ザローシャッフル同様に2回行って
完全に元に戻すのが基本的な方法です。
このシャッフルだと、1回で完全に元に戻ってしまいます。
4. False Overhand
単なるオーバーハンドシャッフルなのですが、これがまた上手いフォールスに
なっています。
なにげなくこのシャッフルをされたら、スタックの疑いは完全に吹っ飛びます。
5. Lavand2 Shuffle
片腕のマジシャンこと、レネ・レバンのテクニックのバリエーションです。
彼は片手でフォールスシャッフルを行いますが、この方法では
両手にパケットをもって、ワンハンドシャッフルし、そこからフォールスに
持って行くという荒業を行っています。
6. Transformer Cut
フラリッシュ的なカットです。
通常同じような動きが連続することの多いフラリッシュですが、動きが
一定ではない感じがして、混ざった感の強いカットです。
7. Swing Kids Cut & Production
これもまたフラリッシュ的なカットですが、最後は1枚を表向きにして
飛び出させ、片手でデックトップに受け止める、ということもできます。
8. Equilateral Cut & Production
両手でパケットを4つに分け、下向きの3角形と、その下にパケットが
来るようにします。
おまじないをかけると、その3角形になっているパケットの間に
1枚のカードが現れます。
9. Doublemint Cut
バタフライカットのような動きです。
両手にパケットをもって、同時に同じようにワンハンドカットをしていきます。
もちろんフォールスで、一切カードの位置が変わりません。
クレジットとしては、ダローのホットショットカットを上げています。
10. Charlier Shuffle
古典的なテクニックであるシャーリエ・シャッフルなのですが、動きが
少し違っています。
縦方向への手の動きが、巧妙さを増している気がします。
時間は35分と短いですが、たっぷり詰まっています。
Vol.2
1. Square Deal
魔法陣をモチーフにしたトリック。フォールス・シャッフルを最大限に
活かしているトリックです。
2. Jack Spade
ビルマローンが有名にした「サム・ザ・ベルホップ」のように、カードを
配りながらストーリーが進むトリック。
これもまた、合間におこなうシャッフルテクニックが効果的です。
3. Prophecy Location
ビルサイモンの「名刺の予言」のテクニックを巧妙に利用したロケーションのトリック。
1枚を選んでもらい、デックに戻した後、適当なカードを取り出してもらい
そこから、そのカードの枚数目を見てみると、最初に選んだカードが出てきます。
途中カットが入るので、原案を知っている人はさらに不思議!
4. Equilateral Production
1巻の8番目のトリックを実演。
1枚を言ってもらって演じていますが、メモライズデックを使えばさらに不思議にできるかも
5. Transformer Triumph
テーブルを全く使わないトライアンフ現象。
1巻の6番目のテクニックを使用しています。
トライアンフ現象だけではなく、デックのオーダーがそろってしまう
ということも可能です。
6. Every Card, Every Number, Every TIME
非常に実践的な手順です!エニーカード・エニーナンバー+予言という
豪華な手順です。
1枚の名刺の裏に、予言が書いてあると言ってポケットに名刺をしまいます。
デックから1枚を選んでもらい、デックに戻しよく混ぜます。
1つ数字を言ってもらった後で、デックからパケットを分けますが
言ってもらった数字と同じ枚数のパケットです。
そして、その枚数目には相手の選んだカードがあります。
さらに予言を確認すると、選ばれたカードと言ってもらった枚数が
予言されています。
Bonus Effect: Give Me Five
手を叩くと、5ドル札が一瞬で現れます。
もちろん、日本円でも同様に可能です。
Vol.3
1. Grandmother's BLT
サンドイッチ現象が3回起こりますが、3回目は枚数違いでキックバック現象が
起こります。
多少の準備が必要になりますが、決してそれほど難しいテクニックも必要なく
3連続でのカード当てが可能です。
2. Collecting Camaro
とんでもなく豪華な手順になっています。
3枚のカードを覚えてもらい、デックに戻します。そしてデックを2つに分けて
表裏で混ぜてしまいます。
ここでおまじないをかけてもらいますが、まずはAを探すためのおまじない。
選ばれた3枚を見つけるためのおまじない、そして残りのカードの向きをそろえる
おまじない。
デックをスプレッドすると、カードは全て裏向きですが、4枚のAのみ表を
向いていて、間に1枚ずつカード挟まれています。
確認すると、先ほど選ばれたカードです。
Aのプロダクションとコレクターとトライアンフをいっぺんに行っている感じの
流れってことです。面白いカードのコントロール法も解説しています。
3. Breaking the 2nd Rule
2つ目のルールを破ろう、ってことで、サーストンの3原理のうちの1つ
「同じ現象を繰り返す」ということで、カードアンダーザケース
のような流れなのですが、最後はいつの間にかデックがケースの中に移動します。
複数人に選んでもらう手順の最後などに使え、その後の準備としても利用
できる手順になっています。
ある意味で、どのようにでもストレッチできるジャジーな手順です。
4. Sublime
カードインライムの手順ですが、カードケースの中からナイフとライムを
取り出します。
観客の選んだカードがストレートに出てくるだけでも不思議なのですが
そこから折りたたみのナイフと、入っているはずのないライムが出てくるので
観客は完全にノックアウトされています。
このエフェクトに向いているライムの形状なども解説しています。
5. Hat Trick
上記の手順でも演じている、相手のカードが身につけている帽子の中から
出てくる、というテクニックの解説です。
日本ではあまり演技の際に帽子をかぶっているというシチュエーションは
少ないと思いますが、面白いテクニックです。
さらに帽子を使った、ボトルプロダクションも解説しています。
(なんと2本出しの方法まで(笑))
Bonus Effect: Psychotic Prediction
彼がオープニングに行うカードの手順だそうです。
Bonus Effect: Sponge Ball Prediction
スポンジボール+カードマジックを組み合わせているものです。
どれも実践的なアイデアになっています。
彼自身が、一般のお客さんを相手に演技していることが分かる手順です。
セットではなく、それぞれの巻で購入可能ですので、オプションにてお選びください。
もちろんセットで購入すると、少しお得になっています。
ボリュームは大目になりますが、ぜひ3巻セットで手に入れてほしいDVDです。 |