今、一番紹介したいマジシャンであり そして、そのマジシャンの持つ一番の秘密が ここに詰まっている気がする・・
マジックの世界にいると、想像以上にマジシャンの数が 多いことに驚くこともあるでしょう。
日本国内だけでもかなりの数なのに、海外のマジシャンも含めるなら それこそ星の数ほどになるはず。
そして、あなたがDVDで見たり、コンベンションで会ったりする マジシャンは、実はその中のほんの一握りに過ぎないのです。
名前を聞いたことのないマジシャンでも、とんでもなく面白かったり とんでもなく不思議なことをしたりする人はどこにでもいます。
日本ではまだ、あまり有名ではありませんが 1度でも彼の演技を見た人なら、おそらくこう言うでしょう・・
「ロブ・ザブレッキーを知らない? 絶対に見た方がいい!!」
2015年の夏、彼の演技を初めて見たのは、フロリダのコンベンションでした。 そして、その演技の強烈さに、魅了されました。
スクリプト。マヌーヴァが、彼の許可を得て彼の演技に 字幕を付けた動画がありますので、まずはご覧ください。
恐らく、字幕がなくでも大爆笑をしているでしょう。 彼は、マジック・キャッスルで2011年、2012年と ステージマジシャン・オブ・ザ・イヤーを2度受賞しています。
彼のマジックショーは“アクト”というよりも よく作られた演劇パフォーマンスに近いと思います。
キャラクターと台本に彼だけの世界観が現れており そこにマジックの現象が溶け込んでいます。
今回紹介するものは、そんな彼の冊子です。 トリックのDVDでもなければ、ネタでもありませんが 恐らく、彼の教えてくれることの中で、一番価値があることでしょう。
この冊子は彼のクリエイティブプロセスを詳細に言語化したものです。
どういった視点と感覚を大事にして どういうものからインスピレーションを得て どのように実際のアクトに落とし込むのか。
一度できた台本をどのように磨き 練り上げ、発展させていくのか。
どうやって自分だけの世界観を練り上げ マジックの現象と融合させるのか。
しかしここで注意!
この冊子は決してロブ・ザブレッキーのようなパフォーマンスが できるようになるためのものではありません。 本書で彼自身が書いているとおり(そして様々なところで言われているとおり) マジシャン本人を一番輝かせるのは、その本人に合わせて 調整されたアクトだけだからです。
自分に合うアクトを作る考え方や方法を解説した書籍は 「マキシマム・エンターテインメント」や「ビヨンド・デセプション」 などがあります。
しかし、この冊子にはロブ・ザブレッキー本人が重視してきた内容と 彼が練り上げてきた個人的な経緯が書かれています。 その部分に説得力を持たせるため、スクリプトマヌーヴァは ショーの全編翻訳も行いました。
演技を見て、この本を読むことで、彼がたどってきた思考と 試行錯誤の過程が明らかになり、それを通して読者のみなさんが 自分にだけ合うアクトを作る手がかりが見つかればと願っています。
彼のような演技ではなく、彼のように自分色の世界観を作り アクトを練り上げていくための助けとしてください。
商品は、完全日本語翻訳の書籍で 64ページのあまり厚くない本です。
手品のタネに興味を持たれている方には、まったく面白味の ない本ですが、どのように演じたらいいのか? そして、それらをどう磨けばいいのかに興味のある人には とても価値ある書籍でしょう。
|