数多くのテレビ出演をし 番組のコンサルティングもしているそうですが その手つきを見ている限り、かなりの手練れ・・・ 手順だけではなく、テクニックも楽しめます。
イギリスのマジシャン、ジェームス・ウェント。 恐らく彼の名前を聞いて、すぐに 「ああ、あの人!」 となる方は少ないと思います。
どちらかといえば、メディアに対応しているマジシャンの方のようで あまりリアルの現場でマジックはしてないのでは・・・? と思ったのですが、サンプルのDVDを見て その期待は、いい方向へ裏切られました。
かなりごりごりのカードマジックを得意として テクニックも、非常に磨かれているもの。
2巻組のDVDの中で、たっぷりと演技解説してくれています。
タイトルは「Meditations」 意味は、瞑想・熟慮などという意味です。 考え抜いて作られたその手順をお楽しみください。
DVD2枚組で、3時間以上の収録です。 ルーティーンを10種類、テクニックを12種類解説。 さらには、インタビュー動画まで入っています。
DISC 1 TRICKS - Inevitable 2デックを使う、オープンプリディクション的なトリック。 ターゲットの1枚を決めて、一方のデックから2枚のカードを 選び、カードの数を足し合わせます。
そして、もう一方のデックをトップから足し合わせた 枚数分を配ると、ターゲットのカードが現れます。
セットが必要ですが、実に簡便なセットです。
Roy's Sandwich サンドイッチとトライアンフ現象を組み合わせている かなり豪華なトリックです。 1枚を覚えてもらい、デックの中に表向きのカード2枚を バラバラの位置に入れます。
おまじないをかけると、表向きのカードが移動し、1枚のカードが 挟まれています。もちろん覚えたカードです。
再度行いますが、今度はデックを半分ずつくらい 表裏バラバラに混ぜたうえで、表向きのカードをデックに入れ おまじないをかけると、いつの間にかカードの向きがすべて揃い 先ほどのように2枚のカードが1枚のカードを挟んでいる状態です。
もちろん、先ほど選ばれたカードです。
For Krenzel 覚えたカードのリバース現象です。 恐らくタイトルから、どのような技法を使うのか 想像のつく方もいるでしょう。
1枚自由に選ばれたカードが、デック中ほどで ひっくり返しになってしまいます。
方法論としては、非常にストレートです。
Conditional Triumph その名の通り、ストレートなトライアンフの手順です。 仕事量は若干多いのですが、不思議な手筋です。
SandIwich Thing 連続的なサンドイッチ現象ですが、挟む2枚のカードがいつの間にか 最初にあったデックのトップとボトムに移動したり、ターゲットのカードが ポケットに移動していたりと、豪華な手順です。
TECHNIQUES - 4 of A Kind Production I 4枚のカードをプロダクションする方法です。 ポップアウトを利用します。
4 of A Kind Production II 4枚のカードをプロダクションする方法です。 ベンザイスのスピンカットを利用します。
T.I.T Peek T.I.T.T.I.E.S Peek インジョグからカードをピークするテクニックです。 どちらも実用的な方法です。
Top Card Production 1枚のカードを表向きの状態でデック中ほどに 出現させます。
Jack's Ginger Snap デックの中ほどから適当なカードを1枚取り出したように見えて 実際には特定の場所にあるものをプロダクションしています。
INTERVIEWS
DISC 2 TRICKS - Poker Con ポーカーのいかさま、なのですが よく混ぜたデックから1枚を選んでもらい さらにマジシャンは4枚を取り出します。
4枚を見てみると、ストレートフラッシュになる カードの配列で、中ほどのカードが抜けています。 相手のカードを見てみると、見事にストレートフラッシュに なります。
非常にラフなカードの扱いをしているのですが、実はその裏で 繊細なコントロールと準備がされています。
Selected Daley ラストトリックとカード当てを合体させたものです。 1枚をデックから選んでもらい、確認の上デックに戻します。
そして、デックを混ぜてトップを見ると、赤のAがあります。 これをテーブルに置いて、再度デックを混ぜ、トップを見ると 赤のAです。
そして、さらに2枚を取り出しますが、やっぱり赤のA? テーブルのカードを見ると、黒のAに変わっています。
さらに交換現象を行い、最後に4枚のAをファンにして持ち おまじないをかけると真ん中に1枚のカードが現れます。 これが最初に選ばれていたカードです。
これまた、かなり豪華な手順になっていると思います。
Broken Triumph ある意味で、対マジシャン用かもしれません。 トライアンフ現象ですが、カードを選んでもらい見てもらった 直後にデックを相手に渡して混ぜてもらいます。
そして、表と裏でデックを混ぜて、混ざっている所を確認した後 相手に渡して広げてもらうと、覚えたカードのみ表向きになります。
もちろん仕事量は多いのですが、決して無理な手順ではなく ここでのテクニックは、他のトリックにも使えるでしょう。
Collectors その名の通り、コレクター現象です。 3人にカードを選んでもらいますが、1枚は普通に引いてもらい 1枚はストップをかけてもらい、1枚は表を見てコールしてもらいます。
そして、最初からよけておいた絵札4枚をデックのトップに 乗せておまじないをかけると、3枚のカードが挟まれています。
それなりにハードですが、仕事は細分化されていると思います。
Searchers スローモーションのサンドイッチ現象ですが、アロンフィッシャーの 「サーチアンドデストロイ」とほぼ同様です。 こちらの手順では、2枚の表向きのカードを観客が好きなところに 差し込んでいます。
TECHNIQUES - Spread Peek カードのピークですが、スプレッドした際に選ばれたものを ピークします。 タマリッツが「5ポインツ」で紹介している方法です。
Relaxed Pass ラフなカードの扱いの中でのパスです。
Thoughts on Controls I コントロールに関してのアイデアです。
Thoughts on Controls II コントロールに関してのアイデアです。 相手の頭の中に残る「映像」を利用しています。
Spread Pass スプレッドパスの解説です
Spread Half Pass 広範囲の使用頻度はありませんが、スプレッドハーフパスの 解説です。
INTERVIEWS
さすがイギリスのマジシャンで、クレジットとして ロイ・ウォルトンやベンジャミン・アール、ジャスティン・ハイアムなど さまざまなマジシャン名が出てきます。
テレビ対応しているマジシャンだとは思いますが その作品を見ていると、意外にマニアか?(笑) と思います。
連続的なテクニックを使用するカードマジック好きの方 これは損しないと思いますよ。
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