ダニエル・ガルシア プロジェクト
長きにわたる沈黙の後、プロジェクトが再始動です!
Vol4.5.6ついにリリース。
2005年、奇妙なタイトルのDVDが発売されました。
「Daniel Garcia Project 」
人の名前がそのままタイトルになっているものは珍しかったと思います。
そして、その内容もまた衝撃的でした。今ではメジャーになっているストリートでの
リアクションをいち早く行い、そこにはマジックを見せようとすると、断られるシーンまで
入っています。
バーでのシーンでは、本当のお客さんを相手にしている映像が満載で
リアルなリアクションを楽しむことができました。
解説されているトリックは、古典のトリックを踏襲しつつ、ダニエル・ガルシア風に
アレンジが加えられ、テクニックとサトルティでみごとに強化されているものばかりです。
解説は真っ白の空間の中、一人淡々と、でも非常に丁寧に行っている
といったスタイルも他のDVDと一線を大きく画すものでした。
そう、他のDVDとは違うのです。
一風変わったDVDの作りは、今回も健在です。
Vol.4.5.6は、今までのDVDとはちょっと異なる配慮がされています。
画面の下に、温度計のようなものが出てきます。コレは各作品の時間の長さを
目で見えるようにしてあるもので、演技・解説・マジシャンからの視点、等といった
チャプターがどこからスタートするかひと目で分かります。
つまり、早送りしていても、その部分を見ていれば、もうすぐ解説がスタートする
演者サイドからの映像に変わる、と分かるのです。
見る人に優しいDVDの構成です。
解説は非常にシンプルなカメラワークですが、それだけに余分なものがなく分かりやすい
作りになっています。
また、通常の演技だけではなく、マジシャンサイドからの視点で撮りつつ、言葉を
使わないで大切な部分は動きで示してくれるので、注意すべき部分も分かりやすく
英語が苦手な方も理解がしやすくなっています。
Volume 4.
William Tell
ウイリアム・テルになぞらえたカード当てです。選んでもらったカードを
デックの中に戻し、スペードのAを矢に見立てて投げ込みます。
別ハンドリングのカードスイッチが、見事!
Jacob's Ladder
相手に輪ゴムを持ってもらい、そこにお札をかけます。そのまま軽く引っ張ると
貫通してしまう。しかも2回連続で貫通します。非常に巧妙な手順です。
The DG Box Steal
ケースに入れたカードを密かに抜き取ってしまう方法です。ちょっとした準備で
行なえます。ミスディレクションと併用することで、お客さんは完全に騙されます。
TimeLine 2.0
上記のテクニックを使って、サインカードの移動を行ないます。
カードの裏面にサインをしてもらい、ケースに入れておきます。その後でデックから
1枚を選んでもらい、ケースを確認するとカードがなくなっていて、選んでもらった
カードにサインがあるのです。
ここで使っている、フォースカードの裏面を示さずにフォースできる方法は
手順上カードコントロールがいらないので、非常に優れています。
空のケースから、カードが入っているかのような音をさせる方法も解説しています。
The OG Transpo
やはり上記のテクニックを使い、カードのトランスポジションを行ないます。
ハンドリングとサトルティで達成している、非常に巧妙な手順です。
Micro Dissolve
銀貨と銅貨の交換ですが、余分なコインを使わずに行ないます。
どちらかといえば小さなコインを使った方が演じやすい手順です。
Scorch
1枚のカードの表にサインをしてもらいます。デックの中に戻したら器に入った
ロウソクの上にデックをおきます。ロウソクの火が小さくなっていき、最後には
消えてしまいます。
デックを取り上げて裏面を見ていくと、1枚だけ焦げ目が付いています。
そのカードが相手のサインしたカードです。
ロウソクの炎がだんだんと小さくなっていくところは、ドラマチックな演出です。
iCard
i-Phoneを使った、インポッシブル・カードロケーションの手順です。
折りたたんだカードがi-Phoneのなかに現れ、それを取り出すとサインのある
カードなのです。必要な画像はDVDに入っています。
Party Perception
飲み物のラベルに書かれている単語を1つ思ってもらいます。
質問も無く、頭に思ってもらった単語を当ててしまいますが、英語表記の
ラベルでないと上手くいかない方法です。
日本では難しいと思います。ただ、言葉のコントロールでここまで絞れて
しまうんですね。
Volume 5.
Void
ストローがお札を貫通しますが、3回貫通しそれぞれが異なるメソッドで行なわれて
います。全く仕掛けのないものを使い、全てその場にあるもので出来ます。
ある意味で、非常にテクニカルな面白い手順です。
In Visible Monte
3カードモンテの手順ですが、当たりのカードは表向き、他のカードは裏向きです。
はずれるはずは無いのですが、当たりのカードがいつの間にか移動してしまうのです。
レギュラーカードだけで、かなり鮮やかな現象を達成しています。
Lotto
宝くじが数枚のお札に変わってしまう、ビルチェンジの手順です。
ドル札の大きさ用のものですが、DVD中にPDFファイルが入っています。
大きさ等作り直せば、日本円札でももちろん可能でしょう。
DVD中で丁寧に工作順序を示してくれています。
The Airbrush Change
カードを軽く揺らすようにすると、目の前でフェイスが変わってしまいます。
シンプルな方法ですが、かなりビジュアルに変わって見えます。
いくつかバリエーションのハンドリングを解説しています。
.44
全2段のパケットの交換現象ですが、目の前でフェイスが変化することと
相手の手にパケットをおくことが特徴です。上記で解説されているチェンジを上手く
使っています。
Math
古典のコイントリックと思いきや、最後のオチがあります。
まさに数学的なエンディングです。
The Gambler's Swap
2枚のカードと4枚のカードの交換現象です。
ホテルミステリーのダニエル・ガルシア風と言えるでしょう。ちょっとした
サトルティでカードのフェイスのあらためをしています。
iScatter
Vol.2に載っているトリックを、エレクトリックでも行おうという作品。
原理等は全く同じですが、持ち歩くものはi-Phonに入れられるので便利です。
そのための素材がDVDに入っています。
Fire and Smoke
全3段のオイルアンドウォーターのハンドリングです。最後はデック全体が
赤黒に分かれてしまいます。デックのセットアップが憎らしいです。
最初の2段は3枚ずつ6枚のカードで行ないますが、非常にきれいに分かれます。
Volume 6.
V.I.S.A
クレジットカードがひきつけあう・・?
恐らく初めて見たら信用してしまうでしょう。すぐにでも演じてみたくなるトリックです。
ダニエル・ガルシアは、こういったちょっとしたことが上手いんですよね。
One Point Production 2.0
以前はテーブルにデックを置いてプロダクションをするハンドリングを
発表していましたが、今回はデックを持ったままで別の手に表向きの状態で
カードをプロダクションします。カード・コントロールである、イゴ・スリップもすごいです。
Pop
サインカードが、今膨らませた風船の中から現れます!
ちょっとした準備でこんな不可能設定のトリックを演じられます。
ただ、DVD中で「ナイフ持ってる?」とお客さんに聞いて、すぐにナイフが出て
くるのはちょっと怖いです・・。
Vortex
思わず「上手い!」と言いたくなるトリックです。練習は必要ですが、やってみたく
なることでしょう。
1枚のカードを選んでもらい、デックの中ほどに戻します。相手に手を出して
もらって、3つ数えたら手を合わせてもらいます。すると、合わせた手の間から
覚えたカードが現れます。
ちなみに、スタジオの演技の際に相手役の手はダンンドデイブのどちらかのはずです。
Ham and Cheese 2.0
コレもまたOne Point Production 2.0を応用している手順です。
相手の手に2枚のカードを渡すと、その瞬間に2枚の間に現れます。
相手の集中が手に向いているので、演じやすい手順でしょう。
Static Sandwich
2段からなるサンドイッチエフェクトのハンドリングです。
かなり込み入ったハンドリングに見えますが、お客さんからすると裏の動作は全く
感じないものになっています。後半になって、カードのコントロールが
アロン・フィッシャーのブラフパスのバリエーションになっています。
この辺もテクニックのタイミングが見れて面白いです。
On The Rocks
コインスルーザグラスのハンドリング、非常にストレートなハンドリングなのですが
実は錯覚させるための動きが前段階に入っているために、引っかかります。
なんの仕掛けもないコインとグラスがあればいいので、ちょっとした時に演じるには
いいかもしれません。
Tric-Tac
お菓子のカラーチェンジです。非常にビジュルですが、タネを聞くとびっくり!
かもしれません。コレは原理さえ分かればチクタックでなくてもOKです。
チクタック用のデータがDVDに入っています。
自分の使いたいお菓子などで応用するのも簡単です。
iATM
各巻に1つずつ、i-Phone用のトリックが載っているのですね。この巻のものは
お金が出てきます。コレもデーターが入っていますが、ドル仕様ですので
日本ではちょっと難しいかもしれません。
同様の仕様のものを日本円用にパソコン上で作って入れてみるのもいいでしょう。
The OK Coin Vanish
消した時の手がOKの形になるからでしょうか。位置的にはウィルソン・パームに
近いですが、よりナチュラルな感じの手になります。
コインの大きさは、ちょっと小さな方が向いているバニッシュ方法です。
バリエーションで、完全に消してしまう方法も紹介しています。
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Daniel Garcia Project Vol.1,2,3 DVD set
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