ジョンバノン作品集の第2弾 今回もまた、演者はほとんど何もしないで 不思議が起こります セルフワーキングのトリック研究がいろいろと進んでいますが ジョンバノンの作品集、第2段です。 第1段のDVDよりも、どちらかといえばマジックを演じている人向きな 作品が多く入っていると思います。 ケースバイケースやメンタル的な手法を、そっと忍び込ませて まったくの初心者ではなく、愛好家向けの手順に仕立てて ある感じはたまりません(笑)。 セルフワークといえど、甘く見てはいけませんよ! 多少マジックを知っている人のほうが、その策略に引っかかり 見事に迷いの森に入り込む、小憎らしいトリックが入っています。 ムーブゼロ2です。まずは動画をご確認ください。 VIDEO MOVE ZERO VOLUME 2 、その内容ですが・・・
51 Fat Chances 特定のカードが出てこなかったら、演者の勝ちというゲームをしよう と演者は言います。 カードを表向きにしてそこに見えたら、相手の勝ちになるもので カードをどんどん絞っていきます。 デックのカードは1枚を除いて表向きにしますが、ターゲットのカードは 出てきません。最後の1枚がターゲットのカードで、演者の勝ちになります。 51枚のカードの表を確認することになってしまうのですが 一般の人には、そこが緊張感にもなっていいと思います。 指先のテクニックは使いませんが、多少のオーディエンスマネージメント やケースバイケース的な作業が必要になり、マジシャンにとって 簡単すぎずに楽しめる作品だと思います。 使っているテクニック:Down Under Deal,Jay Ose False Cut Leverage 相手にデックをよく混ぜてもらい、1つの予言を書きます。 相手にカットをしてもらい、表向きのカードを決めます。 予言を見ますが、一致していません。 でも、予言の続きを見て、そのカードを確認すると 見事に一致しています。 技法と演出がマッチし、タイムミスディレクションもかかるので 非常に不可能なカード当てに見えます。Tiny Contrary Killer 相手にカットをしてもらい、1枚のカードを覚えてもらいます。 そして、もう一人の観客には、頭の中で自由に1枚のカードを 思ってもらいます。 演者はデックから1枚のカードを出します。 1人目の観客にカードを確認すると、一致しています。 そして、予言の入っているワレットを出して示すと、そこにも 1人目の観客の選んだカードと同じものが入っています。 そして、ワレットには別のカードが入っていて、思ったカードを 尋ねると、そちらも予言がされているのです。 非常に巧妙な手順になっています。Pedal to the Metal カード当てを2回していますが、2回目が実際の手順。 よく混ざったデックから1枚の予言を取り出して、テーブルに置いておきます。 観客に適当な枚数のパケットを3つ作ってもらい 1つは色を決めるため、1つはマークを決めるため、1つは数字を決めるため と伝え、作業をして1枚のカードを作り出します。 まったく自由に出来上がったはずの1枚のカードは テーブルに置いた予言のカードと一致しているのです。 テクニックの解説:Probability Cull Matchismo 演者と観客が、3枚ずつのカードをデックから選びます。 そしてその3枚を示すと、互いに同じ数字のカードを持っています。 さらに、カードボックスにはそれらのカードを3ケタの数字に 見立てた数字が書かれているのです。 使っているテクニック:Gilbreath Principle Chronic 相手に好きな時間を思ってもらい(1から12)、その枚数目の カードを覚えてもらいます。カードを混ぜてしまい 演者の好みの時間の枚数分と合わせて、デックからカードを 取ってもらい、そのパケットを絞っていくと、相手の思った カードのみが残ってしまいます。 使っているテクニック:Keycards and Crimps Dead Reckoning デックから自由に1枚のカードを選び、覚えてもらいます。 そしてデックの中に混ぜてしまいます。 演者は1枚ずつカードを置いていくので、スペルを 頭の中だけでつづっていって、終わったところで「ストップ!」 と思ってくれ、といいます。 演者はカードを配って行って、突然に配るのをやめます。 相手のカードを聞いて、そこのカードを表向きにすると 相手の覚えたカードです。 英語のスペルが必要になるので、日本ではちょっと 難しいかもしれません。 使っているテクニック:Stacking the DeckAK47 相手に1枚を思ってもらい、そのカードの数字分の枚数を 取ってもらいます。 演者はデックを手に取り、特に質問することもなく 相手の思ったカードを抜きだしてあててしまいます。Bannon Triumph ジョンバノンのトライアンフといえば、ストレートトライアンフです。 カードを選んでもらう部分がかなり楽に、巧妙になっています。Free Willy 商品で単売されている「フリーウィル」というものがありますが それを1デックのカードマジックにしたもの。 3枚のカードの位置と状態を予言しています。 巧妙な方法で、3つの事柄を当ててしまいます。 使われているテクニック:Remote Rosetta 今回の作品では、メンタルの手法が取り入れられている部分も多いので 完全な初心者よりも、メンタルマジックなどの演技を 知っている方のほうが効果的に演じられると思います。I-MAGICでは、簡単ではありますが注意点などをまとめた 補足原稿をお付けいたします。 この原稿を参考にしつつDVDを見ていただければ、理解も深まるかと 思いますので、ぜひ活用してみてください。