1つのテクニックを中心に置き
想像以上に多彩な現象を構築しています
コロンビニは、非常に数多くのノートを出しています。
その中でもこのノートは非常に特徴的なノートになっています。
今回のノートは、コロンビニノートの日本語版の第2弾になります。
前回のものは、様々なマジシャンから寄稿されたものを編纂した
作品集になっています。
そのために、作品のテイストはそれぞれ異なり、それもまた
面白い部分であり、普通のレクチャーノートとは違った読み応えに
なっています。
第2弾のタイトルは「Killer Koncepts」
この名の通り、コンセプトが明確にあり、そのコンセプトに沿った
作品が30個以上載っています。
そのコンセプトとは「1つのカウントを使って現象を作り出す」
というものです。
カードマジックで使用されるカウントは沢山ありますが
ここでフォーカスが当たっているカウントは、あまり見かけない
カウントです。それだけに、研究対象としては非常に面白いものだと思います。
そのカウントは、ハーマンカウント。
正確にはその中でも、パケットスイッチの部分である
「ハーマンスイッチ」にフォーカスを当てているノートです。
こう書くと
「結局パケットスイッチにしか使えないのでは?」
と、思う方も多いと思いますが、ノートを読んだらその考えが
浅かったことも分かるでしょう。
実はハーマンスイッチを使うと可能になることは非常に多く
分かりやすい所では、パケットの枚数を自由な枚数に
数えられる、ということです。
つまり、同じ枚数のパケットであっても
5枚にも、9枚にも数えられます。
ハーマンカウントに慣れている方なら、偶数枚に数えることは
出来ないと思っている方がいるかもしれませんが
実は、偶数枚数に数える方法も複数解説されています。
さらに、ここから派生して
「相手の取り上げたパケットの枚数を自由自在にできる」
ということが可能です。
ということは、観客が現象を1つ作り出せるということで
手順中に特殊な事をしなくても、現象を1つプラスできます。
また、ハーマンスイッチの性質上、最初と最後のカードが同じになるので
ターゲットのカードをコントロールすることも簡単になるはずです。
どうでしょう?
いろいろなことができるカウントだということがお分かりになってきたと思います。
全部で30個以上のトリックが 解説されていますので
現象も多岐にわたります。
予言、一致、移動、カード当てなど
さらにはカードが選ばれてないのにカード当てをする(?)
という、トリッキーなものまで。
あなたのレパートリーになる作品も、この中にあるはずです。
キラーカードアクロス(Killer Card Across)
9カードトリック(The 9 Card Trick)
5カードリピート(5 Card Repeat)
ロイヤル・キラー・カウント(Royal Killer Kount)
キラー・スペラー(Killer Speller)
ダブル・キラー・スペラー(Double Killer Speller)
スペル・オア・カウントーユアチョイス(Spell or Count ? Your Choice)
マルチファセット・プレディクション(Multifaceted Prediction)
シュード・ビリス(Pseudo Bilis)
ジャスト・アズ・ウェル(Just as Well)
バーサタイル・ダイヤリー(Versatile Diary)
イントルーダー(The Intruder)
マークド・アンド・メモライズド(Marked & Memorized)
メモライズド・アゲイン(Memorized Again)
エニーデック・ア・カリキュレーター(Any Deck’s A Calculator)
ジャンピング・カード(The Jumping Card)
フェイマス・ファインド・ザ・キングス・トリック(Famous Find the Kings Trick)
ソーシャル・クライマー(Social Climber)
クイッキー・マッチ(Quickie Match)
セレクティブ・アムネジア(Selective Amnesia)
ルック・イン・ユア・ポケット!(Look in Your Pocket!)
ケイケイ + エルジェイ(KK+LJ)
アイ・ドント・ノウ・ハウ・ユー・ミス・ゼム!(I don’t Know How You Missed Them!)
ダンバリー・ウィズ・イーズ(Dunbury with ease)
ダンバリー・ウィズアウト・ア・クルー(Dunbury without a clue)
イフ・ユーブ・ゴット・ザ・ナック(If You’ve Got the Knack)
ボーイ、アム・アイ・サプライズド(Boy, Am I Surprised!)
ラスベガス・レイオーバー(Las Vegas Layover)
クレイジー・プレディクション(Crazy Prediction)
マッチ・アンド・リマッチ(Match and Rematch)
ラッキー・ソート(Lucky Sorts)
サイズはA4サイズで、もちろん日本語に完訳されています。
ページ数は33ページ。
3人のマジシャンが、1つの事柄を軸にいろいろと思考を動かして行っている
そんな風景が、このノートから見えてくる人もいるかもしれません。
コロンビニの作品としては、少々歯ごたえのあるものになっていると思いますが
ぜひお楽しみください。
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レストランマジック研究所のリリースしている他の冊子も
合わせてご確認下さい。
イギリスのアンダーグラウンドマジシャン、ジャスティン・ハイアムの
テクニックに関するノート ⇒ 「Prophecy Moves and Effects 日本語翻訳版」
コロンビニ翻訳冊子の第1段、コロンビニだけではなくさまざまなマジシャンの
作品がたっぷりと載っています ⇒ 「A Cut Above the Rest:日本語版コロンビニノート 」
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