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前回から移籍して?、RSVPではなく
アラカザンからDVDをリリースしているジョンケアリーですが
演じるマジックのコアは全くぶれることなく
彼らしい作品を作り続けているようです。
今回も、DVD2枚組16作品というボリュームです。
ジョン・ケアリーらしく、面倒な準備も演者のハードなテクニックも
使わない作品が目白押しです。
プライムタイムケアリー
動画をご覧ください。
Disc 1
1. Propheticaan
複数人によって決められた枚数目のカードが
あらかじめ予言されているというもの。
タイムミスディレクションを巧妙に使い
演者の負担を無くしています。
2. When Maven Met Leech
タイトルの通り、マックスメイビン氏のアイデアと、アルリーチ氏の
アイデアを掛け合わせている作品です。
自由に決めた2枚を組み合わせることでできるカードを
デックから探してもらうと、見当たらず
演者が最初からポケットに入れていた手を出すてみると
そこに決めたカードを持っています。
3. Mysterious Ambition
あらかじめミステリーカードをテーブルに
裏向きで出したままアンビシャスカードを行い
最後には、いつの間にかテーブルのカードがアンビシャスカードに
入れ替わっているというもの。
テクニック的にもあまり難しくなく、オチのある手順です。
4. Homage to Jennings
これもタイトル通り、ジェニングスのテクニックを
基にしているものです。
1枚のカードにサインをしてもらい、それをデック半分くらいに分けた
パケットの中ほどに戻し、相手に持っていてもらいます。
もう一方のパケットを演者が持ち、適当な枚数を言ってもらい
その枚数目のカードを確認しますが、まったく関係のないカードです。
演者が両方のパケットにおまじないをかけると
演者のパケットにサインカードが飛んできて
しかも先ほどの枚数目の位置に表向きで現れます。
5. Vernon, Skinner, Marlo
これまたタイトルを見ると、面白いものになっています。
手順的には、オールバック現象のトリックになっています。
シンプルな動作しかしていないのですが、意外に
説得力のあるオールバックの流れになっていると思います。
余分な状態のカードは最小限に抑えられているので
この手順前後の動きも軽いと思います。
6. The Trick That Always Works!
このトリックはいつでも上手くいく、というもの。
1枚を選んでもらい、デックに戻してシャッフルの後に
数枚のカードを裏向きのまま抜き出します。
この中に覚えたカードがあるといって、ちょっとずつ絞ります。
残り2枚で表を確認したのちに、相手に1枚を渡しますが
相手の覚えたカードとは違います。
しかしながら、おまじないをかけると、相手のカードに変わっています。
サッカートリックですが、絶対にうまくいくと言いつつ
最後までうまくいっているように見えないので
コメディタイプのサッカートリックになります。
7. Slipstream Assembly
Aのアセンブリ現象ですが、Aをデックに返して
マスターパケットに集まるまでの滑らかにつながっている感じです。
少々ハードな技法は使いますが、オフビートのかかる瞬間に
持っていてますし、焦る必要もないので、演じやすいかと思います。
8. Aces On the Up and Up
バラバラの位置に入れたはずのAが
一番上から現れます。
非常に大胆なカードコントロールをしていますが
複数枚をトップに持ってきたい時などは
有用な方法かもしれません。
Disc 2
1. Y.A.F.T!
トライアンフ現象ですが、時間が元に戻るというもので
混ぜたはずのデック、名刺に描いたはずのものが
元に戻ります。
天海リボルブのバリエーションで
動きの中で巧妙にターンノーバーしています。
2. Subtle Prefiguration
自由に選んだ4枚のカードの数字が、同じもので
4オブアカインドがそろいます。
プレフィギュレーションの流れですが、方法は
相当簡単になっているものです。
3. It's a match
よく混ぜたデックから、特定の数字のカードを
順番にポケットに入れていってもらいます。
3枚をポケットに入れた後、演者がポケットから
1枚ずつカードを出すと、同じ位置に同じカードを入れています。
実際には、少しカードの扱いができる人に演じないと
リスクが生まれる手順かもしれません。
4. Mental Fusion
表を見ないで、裏にサインをしたカードと
裏面を見ずに表にサインしたカードが
一緒になってしまい、1枚の両面にサインがある状態になります。
全く準備はいらない手順で、スペリングを利用していますが
日本語で行う事も十分にできると思います。
5. Impossible Do as I Do
2デックで行う、Do as I doの手順です。
かなりフェアに混ぜたように感じるので、不思議さも
かなりです。
互いによくませた1デックずつ持って、適当なところでカットしたら
1枚のカードを覚えます。
そして、表裏が混ざるようにデックを混ぜてしまってから
デックを交換して、自分の覚えたカードを出すと、一致しています。
6. Intuitive Reaction
相手が全く自由に選んだ1枚のカードを当ててしまうというもの
基本的には、バーノンの方法を基にしていますが
それだけ古典は強いってことでしょう。
7. Aces on Demand
1枚のカードを裏向きで出しておき、観客に
自由に3枚のカードを裏向きのまま出してもらいます。
最初のカードを確認するとAで残りのカードを確認すると
こちらもAです。
彼にしては、少しハードな技法を使っています。
8. Final Fusion
ダブルブランクデックを利用した、サインのフュージョン
現象になっています。
通常のデックではない分、気を使わなければいけない所もなく
楽な手順になっていると思います。
それぞれのDVDは1時間以上の内容で、じっくり楽しめます。
相変わらずの実用的な手順に、レパートリーも広がるでしょう。
解説は全て英語ですが、理解は可能なレベルかと思いますので
特に日本語訳などは付きません。
楽しめる内容になっていると思いますので、ぜひどうぞ!
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