『特定のテーマごとに、現存する最も優れた手順が
集められたすべてのマジシャンが持っておくべき本』
これがワールド・グレイテスト・マジック・シリーズにこめられたコンセプトです。
シリーズの各巻が、理想の解説書籍の1つの章になり、膨大なトリックをまとめている
「ネバーエンディング・ストーリー」を作り上げてきます。
最高のマジシャンたちがそれぞれの工夫を加えて考案した、歴史に残る名作を
テーマごとに収録しました。
観る人のレベルに関わらず、マジックを愛する人たちに
捧げられた、マジックの本質を見ることができるシリーズです!
ワールド・グレイテスト・マジック・シリーズは今までに非常にたくさんリリースされて
いますが、第1弾の日本語字幕化はロマンチック・マジックの傑作カードマジックである
アニバーサリー・ワルツをお届けします。
マイケル・アマーはかつて記憶に残るマジックの条件として
「何かを魔法で別のものに変え、それを観客の手元に残すこと」をあげています。
プレゼントされたものが観客の宝物になるという点で、アニバーサリー・ワルツに
勝るマジックは滅多にないでしょう。観客が選び、サインした2枚のカードが
1枚にくっつくのです。
ノリで貼られているわけではなく、本当に1枚のカードになってしまうのです!
恐らくダブルフェイスカードの使い方としては、これ以上のものは無いと思います。
クリストファー・カーターが作り出し、ドク・イーソンが現実的な手に改案した
このマジックは、現場で活躍する世界中のマジシャンたちのレパートリーに
なっています。
ドク・イーソンの原案の他に、4人のマジシャンのバリエーションを解説。
アニバーサリー・ワルツ (ドク・イーソン)
ある意味での原案はここにあります。
2人の観客に選んでもらい、サインしたカードが背中合わせにくっつき
1枚のカードになります。世界中に多くのフォロワーを作った傑作。
その手順の持っている意味を、ぜひ感じてみてください。
カード・フュージョン (J・J・サンベール)
日本ではあまり有名ではないですが、FISM受賞もしているフランスのマジシャンです。
まずカードのおもて同士をくっつけて見せ、さらに再び分裂させた後で
背中合わせにくっつけます。
フラ・フュージョン(カール・アンドリュース)
1枚のサインをおもて面にさせ、もう1枚のサインを裏面にさせることで
レギュラーカードで演技ができるようした、テーブル・ホッピングでも演じられる手順。
ある種、アニバーサリーワルツの縛りを外した作品です。
特殊なカードを使わないで、同種の手順を演じられる点は、非常に便利です。
アニバーサリー・ワルツ(ギャレット・トーマス)
2枚のカードを重ねる直前のあらためを最大限にクリーンに示す手順を解説。
ドク・イーソンの原案を独自のタッチで観客にとって魔法のような体験を
させるマジックに昇華させます。
カードのあらための動作のサトルティがたまりません。矛盾が生じているのですが
恐らくお客さんの誰もが気づいていないものでしょう。
ウェディング・テスト(エティアン・プラディア)
この傑作マジックに軽さと笑いを盛り込み、強烈な現象とプレゼントで
締めくくります。
どの手順も観客の脳裏に強烈な印象を残すものであり
現場で働くプロマジシャンにも勧められる、実用性と強いインパクトが
共存した素晴らしいマジックです。 |