カーディシャンの巨星、ラリー・ジェニングス。
彼の作品がここに日本語翻訳され発売です。
「ラリージェニングス カードマジック」
マジックの世界に「プロフェッサー」と呼ばれる男がいました。
その名はダイ・バーノン。
数々のテクニックとトリックを世に発表し、その名を知らぬマジシャンは
いないほど、マジックの世界に貢献した1人です。
中にはこんな貴重写真も・・・
そのプロフェッサーのまわりには、高弟と呼ばれるマジシャンたち
がいました。バーノンからマジックを学び、その哲学を受け継いでいる
マジシャンです。
その高弟の一人がラリー・ジェニングスです。
彼もまた、カードマジックの分野において、非常に多くの功績を残した
マジシャンでもあります。しかしながら、不思議なことに彼の作品は
それほど多く文献に残っていません。
実は、彼の創作スタイルにその秘密があります。
ラリーは非常に多作家として知られ、1つのトリックに対して
いくつもの手順を考案するために、自分の手順として文章化し
発表することが非常に難しいのです。
1つの作品に取り組んでいる間にも、手順はどんどん変わり、
固まりかけたころには次の作品に取り掛かってしまっているのです。
この本の原書である「Jennnigs '67」では
その多作家である面を生かして1つの作品に複数のハンドリング
を載せてあるトリックが多数あります。
同じ作品に対して、バーノンの解決法とラリーの解決法が示されて
いたり、若かりしころのハンドリングと年を取ってからのハンドリング
が示されており非常に興味深い形式で作品の解説がされています。
また「インビジブル・パーム・エーセス」の項では、
作品の変遷過程も記載し全部で6パターンものハンドリング
を解説しています。
このパートだけでも、ラリーがどれだけ真摯に作品に取り組み、
進化させていくのか非常に勉強になります。
挿絵も豊富で、理解のスピードを上げてくれることでしょう。
また、彼の考案したテクニックも解説されていますが、
現在では「カル」として知られているテクニック
(この本ではイミディエイト・ボトム・プレイスメント)が
文章で詳細に記されているのは少なく、フルデックでの方法と
パケットので方法を分けて解説しているものは、非常にまれです。
トリックも、数理を使った巧妙なものから、テクニックを駆使するハード
なものまでカード・マジック好きな方なら、
必ず好奇心をそそられる作品があることでしょう。
パケットケースは、縦にカードを収納できるタイプです。
ギミックカードも12枚付属。
さらにはそのカードを入れておくパケットケースも
一緒に付いています。このギミックカードを使用することで掲載作品の
「セブンカード・モンテ」と「パイナップル・サプライズ’70」を
演じることができます。
クリックいただくと、動画がご覧いただけます!
A5版、322ページとかなりのボリュームですので、
早めにお買い求めになってじっくりと読み進めて頂きたいと思います。
巨星が作り上げた骨太なトリックをぜひお楽しみ下さい。
P.S.
本の中で、若かりしころのラリーやバーノンの写真が掲載されています。
その中の写真の1枚にDr.SAWA氏が写っているのですが
皆さんは見つけられますか?
P.P.S.
翻訳は不肖ながら、
わたくし、IーMagic 店長 小林洋介がつとめさせていただきました。
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